インプラント治療は失った歯の機能回復のために有効です
歯を失ったときの機能回復の方法はおもに3つで、取り外し可能な「入れ歯治療」、となりの歯を支台にする「ブリッジ治療」そして人工歯根を埋め込む「インプラント治療」があります。それぞれの治療には特徴がありメリット・デメリットがありますので、内容を理解して、患者様に合う治療法を選ぶことが大切です。
歯を失ったまま放置するとさまざまなリスクを負いますので、できるだけ早く、福岡市東区香椎・千早地区の歯医者でJR香椎駅・西鉄香椎駅から徒歩3分の「まこと歯科・矯正歯科」にご相談ください。
お口の機能回復はとても大切です
むし歯や歯周病、事故などのさまざまな理由で歯を失うことがあります。永久歯は親知らずを除いて28本ありますので、「1本くらい失っても問題ない」と思うかもしれませんが、実はそれがお口全体の健康を脅かすきっかけになる可能性があるのです。
歯は全体でバランスを取っています。そして1本でも失うと、まわりの歯が動き、倒れたり伸びたりするのです。すると、咀嚼の複雑な動きのときに、一部の歯に大きな負担をかけたり、うまく咬めなかったり、顎関節に過度の負担をかけるリスクを負います。
そうならないように歯を失ったときにはできるだけ早く治療して機能回復をはかってください。
歯を失うと心配な心身への影響
見た目が気になる
歯を失うと、口を開けたときに白い歯列の中でその部分が暗く見えて目立ちます。とくに前歯を失うと、会話や会食、笑顔になったときにとても目立ちます。見た目がコンプレックスになることもあるほどです。
老けた印象になる
歯がない部分に近い皮膚がたるむので、筋肉もゆるみ、しわが目立つようになります。それが老けた印象につながるのです。
食事が楽しめない
歯がないと、その部分に食べものが挟まり、うまく咬み砕けなくなりがちです。咬み応えや歯触りの感覚にも影響し、食べることを楽しめなくなります。
咬み合わせが乱れる
歯を1本でも失うとまわりの歯が移動します。となりの歯は傾き、咬み合う歯は伸びてきます。やがてお口全体の歯が動き、咬み合わせのバランスがくずれ、うまく咬めなくなったり、歯の寿命を縮めたりするリスクを負います。
発音に支障がでる
歯を失った部位にもよりますが、そこから息がもれると発音が不明瞭になります。また舌の位置が定まらないときれいに発音できないことも少なくありません。
歯を失ったときのおもな治療法
インプラント治療
顎の骨にチタン製の人工歯根(インプラント)を埋め込んで支台にして、その上にセラミック製の人工歯、または、特殊な入れ歯で失った歯の機能回復をはかります。人工歯根が顎の骨と結合するまでにはある程度の期間が必要ですが、結合すれば自分の歯に近い咬み心地が得られます。歯の機能とともに自然な見た目の回復が可能です。
ブリッジ治療
失った歯の両となりの歯を削って支台にして、橋(ブリッジ)のように連結した人工歯を被せて歯の機能回復をはかります。固定するので、しっかり咬めますが、健康な歯を削らなければならず、さらに大きな負担がかかるため、支台の歯の寿命を縮めるリスクがあります。保険診療も選べますが、自費診療を選ぶと自然で美しい見た目も手に入ります。
入れ歯治療
もっともポピュラーで歴史が長い治療法です。入れ歯は取り外し可能なので、お手入れが比較的かんたんですが、固定されていないので咬む力が伝わりにくく、硬いものが咬みにくいことがあります。保険診療の入れ歯は比較的手軽に、そして比較的安価に機能回復ができますが、ある程度の厚みや大きさがあるので、違和感がでやすいデメリットもあります。
それぞれのメリットとデメリット
※表は左右にスクロールして確認することができます。
メリット | デメリット | |
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インプラント治療 |
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ブリッジ治療 |
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入れ歯治療 |
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インプラント治療をさらにくわしく
顎の骨に埋め込むインプラントの下部構造は、ネジのような形をしています。生体親和性が高いチタン製で、表面には骨と結合しやすくなる加工をしているので、十分な治癒期間を経るとしっかりと結合します。
PICK UP! インプラント治療は歯周病を治してから
インプラント治療では人工歯根を顎の骨に埋め込むので、十分な骨密度や骨の量が必要です。そのため、歯周病によって顎の骨が足りないときには、まず骨を補ってからでないとインプラントの埋入はできません。また歯周病は歯を支える顎の骨が壊れる病気ですので、歯周病が治っていないと、インプラントのまわりの骨が壊れてしまうリスクを負います。天然歯のまわりには歯根膜があり、まわりの顎の骨とのクッションの役割を果たします。人工歯根のまわりには歯根膜がありませんので、いったん、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を起こすと進行が速く、インプラントが使えなくなってしまうのです。せっかく治療するのですから、まず歯周病をしっかり治してからインプラント治療を行って、インプラントを長持ちさせましょう。
メインテナンスが欠かせません
インプラント治療を行ったあとは、とくにその周囲のケアが大切です。汚れを残して、細菌による炎症を起こすと、悪化しやすいからです。「インプラント周囲炎」を発症すると、みるみるうちに進行して、せっかく埋め込んだインプラントが使えなくなってしまうかもしれません。咬み合わせも大切です。インプラント治療した部分に過度の力がかかると、顎の骨に悪影響です。そうならないように定期検診でのメインテナンスを受けましょう。
メインテナンスの内容
1:プラークコントロール
毎日のセルフケアでお口の中に汚れを残さないのが基本です。そして定期検診でのメインテナンスで、口腔ケアのプロフェッショナルの歯科衛生士がお口のすみずみまで、汚れを落とします。
2:インプラント体や咬み合わせのチェック
インプラントと被せものをつなぐ部位が緩むことがありますので、異常がないかをチェックします。またお口全体の咬み合わせをチェックします。
インプラント治療の流れ
STEP1:カウンセリングと精密検査
まずお話をうかがい、インプラント治療についての不安や疑問に丁寧にお答えします。なんでもお話ください。お口の状況を把握するための診察を行い、レントゲン撮影やCTによる撮影、また口腔内写真の撮影などさまざまな検査を行います。全身の健康状態もうかがい、治療に支障がないかを確認します。
STEP2:治療計画の立案とカウンセリング
精密検査のデータやお口の状態、全身の健康状態などを考慮して、治療計画を立案します。むし歯や歯周病があるときにはそちらの治療が優先です。そのうえで、考えられるインプラントの治療計画をご提示します。ご理解・ご納得いただきましたら治療開始です。
STEP3:インプラント手術と治療
1:一次手術と治癒期間
治療部位に麻酔をしてから歯ぐきを切開して顎の骨に穴をあけます。インプラントを埋入し、傷口を縫合して顎の骨と結合するのを待ちます。治療部位にもよりますが治癒期間は3~6ヶ月ほどです。
2:二次手術(2回法の場合)
インプラントが顎の骨と結合しましたら、ふたたび歯ぐきを切開してインプラントの上部に被せものとの連結部分(アバットメント)を装着します。※1回法の場合は、一次手術でアバットメントまで装着します。
3:仮歯の装着
アバットメントに仮歯を取りつけて、形状や装着感を確かめます。仮歯のデータをもとに人工歯を作製します。
4:人工歯の装着
形状と色調を考慮して作製した人工歯を装着します。
STEP4:メインテナンス
毎日のセルフケアとともに、歯科医院でのメインテナンスを受けてください。定期検診を通して、インプラント治療部位とともにお口全体の健康をサポートいたします。
インプラント治療Q&A
- Qインプラントは何年ぐらいもちますか?
- A毎日のセルフケアや歯科医院での定期的なメインテナンスで口腔内の衛生環境をよく保っていれば、長期間の使用が可能です。反対に、手入れが悪いと、インプラントの寿命を縮めてしまうので注意しましょう。
- Qインプラントの治療期間はどのくらいですか?
- A治療部位や治療本数により異なりますが、通常は4~6ヶ月です。
- Qインプラントの手術には入院が必要ですか?
- Aインプラント手術に入院は不要です。実際のインプラント埋入手術は、抜歯とほとんど変わりません。局所麻酔を施しますので、痛みもほとんどありません。手術に不安がある方は、静脈内鎮静法を併用して点滴でリラックスすることもできます。意識はありますが、ぼんやりとした状態のまま、手術を受けることもできますので、お気軽にご相談ください。