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  • 2026.01.29

安心してインプラント・歯周病治療を受けていただくために 学会・勉強会・院内セミナーの取り組み

安心してインプラント・歯周病治療を受けていただくために 学会・勉強会・院内セミナーの取り組み

皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長を務めております木村誠です。

随分とご無沙汰しておりましたが、今年初めての投稿となります。

今回は、年末年始に参加した研修会・講演会・学会についてのご報告をさせていただきます。
参加した内容の多くは、歯周病治療やインプラント治療に関するものでしたが、あらためて知識や技術を常にアップデートし続けることの重要性を強く感じる機会となりました。

また、日本のトップレベルの歯科医師による治療や考え方に直接触れることで、大きな刺激を受けるとともに、日々の臨床を見直す良いきっかけにもなりました。これらの学びを、当院に通っていただいている患者様の治療へ少しでも還元できるよう努めていきたいと考えております。

それでは、早速ご報告に移ります。

①歯周病卒後研修機関JIADSの年次総会に参加

12月の第1週の土日には、大阪で開催されたJIADS(歯科医師向けの卒後研修機関)の総会に参加してまいりました。

この勉強会に参加するようになってから、気がつけば10年以上が経ちます。今回のテーマは**「LONGEVITY」、日本語にすると「長持ちする治療」**です。

歯周病治療の分野で日本を代表する歯科医師の先生方の講演を通じて、治療を長く安定させるために何が大切なのかというエッセンスを学ぶことができました。
治療が長持ちすることは、患者様にとっても、治療を行う私たち歯科医師にとっても、非常に嬉しいことです。

ただ、「長持ちする治療」という言葉は簡単に使えますが、実際にそれを実現することは決して簡単ではありません。お口の状態、生活習慣、歯周病の進行度など、さまざまな要素を総合的に考えながら治療を行う必要があります。

治療後10年、20年、30年と良い状態を保てる治療を目指すためには、歯科医師自身が常に学び続け、技術と知識を磨き続けることが欠かせない――
そのことを改めて実感した、非常に有意義な2日間でした。


②根面被覆の手術の方法であるVISTAテクニックワークショップ参加

※Dr. Min Seiko(ミン・セイコー)からサティフィケートを頂いた際の写真

2025年12月21日、東京で開催されたVISTAテクニックのワークショップに参加してまいりました。

VISTAテクニックとは、歯ぐきが下がってしまった部分を改善する根面被覆手術の方法の一つで、2011年にアメリカの歯周病専門医である**Dr. Homa Zadeh(ホマ・ザデー)**によって発表された術式です。

今回のワークショップでは、**USC(南カリフォルニア大学)のHoma Zadeh教授に師事したDr. Min Seiko(ミン・セイコー)**がディレクターとして米国から来日され、**豚の顎の骨を用いた実習形式(ハンズオンセミナー)**で、実践的な指導を受けることができました。

VISTAテクニックは、歯ぐき下がりの治療だけでなく、

  • 歯周組織再生療法

  • 歯槽堤増大術

  • インプラント周囲の歯ぐきの「量」や「質」の改善

など、さまざまな治療に応用できる術式です。また、条件が整えば、体への負担を抑えた(低侵襲な)手術が可能になるという大きな特徴もあります。

この術式を用いた根面被覆治療は、以前から当院でも取り入れておりましたが、今回のワークショップを通じて、オリジナルの考え方や手技を直接学ぶことの重要性をあらためて実感しました。

さらに今回、VISTAテクニック専用の手術器具(非常に高価なもの)も導入しました。これは、少しでも手術の精度と安全性を高め、患者様にとってより良い治療結果につなげたいという思いからの投資です。

今後も、学んだ技術や知識を日々の診療に活かし、より質の高い歯周病治療・インプラント治療を提供できるよう努めてまいります。

③インプラント院内セミナー

※インプラント治療に関して院内セミナーを開催した時の様子

当院では、複数のインプラントメーカーを採用しておりますが、その一つであるストローマン(Straumann)というインプラントブランドの手術アシスタントコースを、スタッフ全員で受講しました。
外部から講師をお招きし、院内のセミナー室にて、インプラント治療の基礎から、手術時のアシスタントワーク、治療後のメインテナンスまで、幅広い内容を学ぶことができました。

インプラント治療は、歯科医師だけで完結する治療ではなく、チーム医療です。どれだけ歯科医師が勉強を重ねていても、スタッフ全員が共通の知識と理解を持っていなければ、質の高い治療を提供することはできません。

インプラント治療は、

  • 術前の丁寧な説明

  • 実際の手術

  • インプラントの上部構造(被せ物)の作製

  • 治療後の継続的なメインテナンス

といった多くの工程を、さまざまな専門職が連携することで初めて成り立つ治療です。

当院では、術前の説明は歯科医師が責任をもって行うとともに、**TC(トリートメントコーディネーター)**が患者様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いし、不安や疑問が残らないようサポートしています。

手術時のアシスタントについても、今回のセミナーに限らず、これまでにも同様の研修を重ねてきました。インプラント手術が円滑かつ安全に行われるよう、日頃からトレーニングを継続しています。

また、インプラントの上部構造(被せ物)に関しては、日本有数の歯科技工所と連携し、見た目の美しさだけでなく、しっかり噛める機能性を備えた精密な補綴物を提供しています。

そして、インプラント治療において最も重要ともいえる治療後のメインテナンスは、専門的な知識と経験を持つ歯科衛生士が担当します。
治療後も長く安心してインプラントを使っていただけるよう、継続的にサポートいたしますので、どうぞ安心して治療をお受けください。

④治療計画セミナーに参加

※サティフィケートを授与された際の記念写真

昨年8月より、JIADSという歯科医師向けの卒後研修機関にて、治療計画セミナーというコースを受講してまいりましたが、先日(2026年1月17日・18日)に最終回を迎えました。
このコースは、主に歯周病やインプラント治療を学ぶ歯科医師を対象とし、お口全体に問題を抱えている患者様に対して、適切な治療計画を立てられるようになることを目的としたトレーニングです。

患者様を治療する際に治療計画を立てることは、一見すると当たり前のことのように思われるかもしれません。しかし実際には、歯が全体的に悪くなっているケースに対して、体系的で長期的な治療計画を立てられる歯科医師は、日本では決して多くありません

その背景には、

  • 大学在学中に十分に学べる内容ではないこと

  • 卒後研修機関においても、このような治療計画を専門的に学べるコースが限られていること

といった現状があります。

私自身、治療計画を立てる力を養うための卒後研修を約7〜8年前から継続して受講し、トレーニングを重ねてきました。その中でも、重度の歯周病に罹患している方の治療計画を立てることは特に難しく、さらなる学びが必要であると感じ、このコースを受講しました。

特に、歯並びや噛み合わせ(咬合)について、エキスパートの先生方から、エビデンスに基づいた知識や豊富な臨床経験を学ぶことは、非常に重要であると実感しました。

いわゆる咬合崩壊と呼ばれる、お口の中全体に問題が生じている状態の患者様を治療する場合、矯正治療に関する知識が不可欠となります。しかし、一般的な歯科医師が矯正治療の知識を十分に備えているケースは、実は多くありません。

今回のコースを通じて、歯周病治療をはじめとする知識のアップデートができ、日々の診療を見直す非常に有意義な学びの機会となりました。今後も、これらの学びを患者様の治療にしっかりと還元できるよう、研鑽を続けてまいります。

⑤日本臨床歯周病学会九州支部にて会員講演

2026年1月25日(日)、日本臨床歯周病学会 九州支部 令和7年度第2回支部教育研修会において、講演を行ってまいりました。

今回は、「結合組織移植術(CTG)の多面的応用」という演題でお話ししました。結合組織移植術は、歯ぐきが下がってしまった部分を改善する歯肉退縮の治療法として知られていますが、実はそれ以外にも、さまざまな治療に応用できる重要な手術法です。

特に、日本人をはじめとするアジア系の人種は、欧米の方と比較して歯ぐきの厚みが薄い傾向があることが、以下の文献でも報告されています。また、歯ぐきが薄い場合には、歯肉退縮が起こりやすいことも示されています。

Effect of gingival phenotype on the maintenance of periodontal health:
An American Academy of Periodontology best evidence review

David M. Kim, Seyed Hossein Bassir, Thomas T. Nguyen
Journal of Periodontology, 2020 Mar; 91(3): 311–338.
doi:10.1002/JPER.19-0337

歯ぐきの厚みが薄いことにより、天然歯だけでなく、インプラント周囲においても、さまざまなトラブルが生じやすくなります

今回の講演では、

  • 歯肉退縮に対する手術方法の歴史的変遷

  • 結合組織移植術を併用した歯周組織再生療法

  • 歯槽堤増大術

  • 歯間乳頭再建

といった内容について、実際の症例を交えながら解説しました。

結合組織移植術は、特に前歯部インプラント周囲の歯ぐきの量や質を改善する目的でも用いられることが多い治療法ですが、高度な技術と十分な知識が求められる難易度の高い手術です。そのため、インプラント治療や歯周病治療に精通した歯科医師でなければ、適切に行うことは容易ではありません。

情報があふれる現代において、患者様のさまざまなお悩みやご要望にお応えするためには、このような高度な歯科治療を習得し続けることが不可欠であると考えています。

また、学会や勉強会などで、自身の知識や経験をアウトプット(発表)することは、自分自身の理解を深め、さらなる成長につながるということを、あらためて強く実感しました。

今後も、学会活動や研鑽を通じて得た知識・技術を、日々の診療に還元してまいります。

まとめ

我々歯科医師は、研鑽の義務が課せられております。しかしこのようにコースを受講したり、勉強会に所属し、常に勉強している歯科医師の割合は、精々全体の1〜2割程度です。昨年末から今年の年初は、ほとんどの週末を勉強会などに参加しましたが、これらで得た知識と経験を患者様に貢献できるように今後も頑張っていきたいと思います。

医院情報

まこと歯科・矯正歯科

福岡県福岡市東区香椎駅前2丁目12-54-201

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