皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。

今回ご紹介するのは、小児の反対咬合に対してムーシールドという装置を用いて矯正治療をした症例です。

子供の反対咬合（下顎前突、受け口）に対してムーシールドを用いて矯正治療を行う理由は以下の通りです：

1. 早期治療の効果

• 成長期を利用: 子供は成長過程にあるため、顎の骨や歯の動きが柔軟です。ムーシールドを用いることで、この成長を利用して反対咬合を早期に改善することができます。早期に治療を開始することで、将来的な矯正の必要性や治療期間を短縮できます。

2. 歯と顎の正常な発育促進

• 正常な顎の発育: 反対咬合は、下顎が前方に突出している状態です。ムーシールドは、下顎の成長を抑制し、上顎の成長を促進することで、顎のバランスを整え、正常な発育を促します。

3. 機能的な改善

• 正常な咬合機能の回復: 反対咬合は、噛む機能に影響を与えるため、食事や発音に問題を引き起こすことがあります。ムーシールドを使用することで、正常な咬合を回復し、噛む機能や発音の改善が期待できます。

4. 審美的な改善

• 顔立ちのバランス: 反対咬合は、顔立ちのバランスにも影響を与えます。早期に治療を行うことで、顔の見た目が改善され、子供の自信や社会的な交流にプラスの影響を与えます。

5. 心理的な影響の軽減

• 自尊心の向上: 反対咬合を早期に治療することで、子供の自尊心や自信を保つことができます。見た目や機能が改善されることで、学校生活や社会的な活動に積極的に参加しやすくなります。

6. 非侵襲的な治療方法

• 痛みや不快感の少ない治療: ムーシールドは、装着が簡単で痛みや不快感が少ないため、子供にとってストレスの少ない治療方法です。これにより、治療に対する抵抗感が少なく、継続的な装着が期待できます。

7. 将来的な矯正治療の軽減

• 複雑な治療の予防: 反対咬合を早期に治療することで、将来的に必要となる複雑な矯正治療を予防し、治療費や治療期間を軽減することができます。これにより、子供の成長過程における矯正治療がスムーズに進行します。

8. 簡単な装着と取り外し

• 使いやすさ: ムーシールドは、取り外しが可能な装置であり、食事や歯磨きの際に簡単に取り外せます。これにより、口腔衛生を保ちながら治療を進めることができます。

結論

ムーシールドを用いた矯正治療は、子供の反対咬合を早期に改善するための効果的で非侵襲的な方法です。成長期を利用して正常な顎の発育を促進し、機能的・審美的な改善を図ることで、子供の自信や心理的な健康にも良い影響を与えます。この治療方法は、将来的な矯正治療を軽減し、子供の口腔全体の健康を維持するために非常に有益です。